はじめに - 前回の記事はこちら
前回の記事では、再出発を図る中での投資経験と失敗、そしてそこから学んだ一筋の希望についてお話ししました。まだ読んでいない方は、ぜひこちらの記事(第8話)をご覧ください。また、シリーズの始まりから読みたい方は第1話からチェックしてみてください。
スーッと入ってきた本との出会い
いくつもの投資本を読み漁った中で、山崎元さんの「難しいことはわかりませんが、お金の増やし方を教えてください!」という本に出会いました。この本は、投資初心者でも理解しやすいシンプルでわかりやすい内容で、堅実な資産形成を目指す私たち夫婦にはぴったりの手引きでした。お金を増やすための基礎知識が「長期」「分散」「低コスト」のキーワードで具体的にまとめられていて、誰でも手軽に始められる投資法が紹介されているのです。まるで背中をそっと押されるような気持ちで、自然と前向きに考えられる内容でした。
そもそも、投資を意識するきっかけになったのは、「金持ち父さん貧乏父さん」でした。投資やお金についての考え方を教えてくれるこの本に感化され、日給月給の職人からサラリーマンに転身し、さらには実家の農業を活かしたビジネスにも取り組むなど、徐々に新しい一歩を踏み出していくことができました。この本があったからこそ、お金の稼ぎ方を変えようという意識が芽生えたのです(リンクはこちら)。
ただ、当時の私たちにとって、山崎さんの本はすぐに実践できるシンプルな内容でした。山崎さんが強調する「長期、分散、低コスト」という方針に従えば、少しずつ資産を増やしていけると感じ、夫婦でNISA口座を開設し、まずは「eMAXIS Slim 全世界株式」へのインデックス投資を始めることにしました。無理のない範囲でコツコツと積み立てを行い、少しずつ将来に向けた安心感が芽生えてきました。
必ずしもフルFIREを目指す必要はなく、サイドFIREのように複数の収入源を持つことで、将来の生活力を高める道があると気づき、安心感を持って投資に取り組むようになったのです。